高圧鉄塔更新の時期か
私が生まれてこの方ほぼずっと目に入れていた高圧送電線の経路があります。
東京電力 上越幹線
最近になって、小学中学高校と通学路の傍らで眺めていた鉄塔から碍子が外され、電線も撤去されそうな気配となっております。
起点は渋川の金井発電所併設の変電所から、途中佐波線と合流し、終点は新岡部変電所へ至る2回線6本の高圧送電線です。
何十年見続けてきた上越幹線13号鉄塔
同じく13号鉄塔と、奥に見える15号鉄塔
軽浜の山に立つ12号鉄塔
いずれも碍子は撤去されて、あとは電線を撤去するだけのような状態です。
さて、なんでこんなことをしてるかというと、沼田方面の太陽光発電が増えてきて首都圏へ送電するための能力を超えてきてしまったので、増強をするとのこと。
東京電力、送電線増強の負担金を巡り、全国初の入札制度を実施、群馬県北部が対象
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140727/367420/
「同エリアは、固定価格買取制度(FIT)の導入により、太陽光発電設備の連系希望が急増し、同エリアから首都圏に送電する15万4000Vの送電線「上越幹線」の送電容量が不足する見込みだ。」
さて、この上越幹線ですが、立て直された鉄塔と、原型と呼ばれる建設当時からの鉄塔が混在しています。
ウチの近所にある上の写真の鉄塔も、いわゆる原型と呼ばれる背の低いタイプ。
なんと大正11年の代物です。
戦後開発されて開かれたような僻地なので、元々はこの高さでも問題はなかったのでしょう。
しかし送電能力増強となればこの高さでは問題が出るでしょう。
送電能力の増強ということで、素人ながら考えられる方法は二つ
・154kVから275kVへ昇圧
・電線の本数を単導体から復導体(2本・4本等)へ増やして容量を増す
のどちらかになるかと思います。
昇圧は変電所の改修や鉄塔の高さの嵩上げや碍子の耐圧を増やすなど、変更する部分が多大になるので、おそらく原型鉄塔は新しく建て直し、導体の本数を増やす方向で進めてるのではと思ってます。
ニュースリリースなどあると分かり易いのですが、調べても全く出てこないので、そうなるのかなぁと思ってるだけです。
写真に収めた10~13号鉄塔ですが、このまま再利用するとも思えません。
先述の通り大正時代の原型鉄塔です。
上越幹線の他の鉄塔には新しく建て替えられた鉄塔も多く存在します。
13号鉄塔の近くには梅園が有るのですが、そこに鉄塔工事の為の作業通告版があったので、おそらくそちらに新しく鉄塔が建てられ、13号鉄塔は撤去されてしまうのかなと思います。
今八ッ場ダムの工事の影響もあってか、吾妻川系統の発電所は軒並みメンテナンスをしているようです。
先述の金井発電所も県道走行中チラ見したところ上部水路を改修してるようですし。
それに合わせて上越幹線も能力増強中といったところでしょうか。
果たして新しい姿はどうなるのか、乞うご期待!